読書好きの奥様 105冊目

このスレは読書好きの奥様が本について語り合うスレです
新聞・雑誌連載中の話題もあり
次スレは>>980が立ててください

※本のランク付けや読んでいる人を勝手に分析したりバカにするような
楽しい読書からは遠いレスはしないようにしましょう

※作品や作者への意見は賛否いくらでも正直に書きましょう
意見交換も存分にやりましょう
但しどんなものでも他の人が抱いた感想を非難するようなことはやめましょう

※ここは大人同士の読書スレであり うちの子語りや我が子に勧める本の質問など
自分の子に関する話題は荒れる元なのでご遠慮ください
またコミック（漫画）エッセイについては漫画スレにてお願いします

※ネタバレは宣言及び多目の改行をお願いします

前スレ
読書好きの奥様 104冊目
http://matsuri.2ch.net/test/read.cgi/ms/1576564998/

転載元：http://anago.2ch.sc/test/read.cgi/ms/1581573754/

ライトな文芸じゃないものの感想書かないんだ…ｗ
さんざんバカにした上で「読んでおいた方がいい」とだけ言われて読む人あんまりいなくない？



では私も
ライトな文芸と史実のマリアージュ「戦場のアリス」ケイト・クイン
主人公は架空の人物、とは言え実際にいた人達をもとに造形している語り手
二十世紀初頭実際に活躍した女スパイ達の記録
特に詳しくも何ともない私ですら知っている大戦のエピソードを戦争に裏側から参加していた女達の目線から描く
歴史の表側にはコードネームしか残らない人達と
彼女達の記憶を負って生きるたくましく図太い主人公の魅力的なこと

がっつり史実、淡々とした戦時の証言記録「普通の人びと」クリストファー・R・ブラウニング
ただひたすらに著者は裏をとりながら「普通の模範的な市民」が戦時に何をしていたかを記録し続ける
この淡々とした語り口、戦慄していた読者もだんだんと麻痺していくほどの膨大な記憶の蓄積
そしてこの麻痺の感覚こそがタイトルなんだなと戦慄

軽妙な語り口で始まる人類の科学的発見の歴史「人類が知っていることすべての短い歴史」ビル・ブライソン
上巻は時折ｿﾞﾜｯとしつつも大笑いしながら読める
理知の科学に身を捧げた者達の世俗くさい足のひっぱりあいも楽しい
下巻の後半を読むのが苦しくて、読み終わったあと「今」が歴史の先端だと思って別の意味でｿﾞﾜｯとする