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1 名前: 名無しさんの野望 2018-07-08 07:12:11 ID:cit4lLHg.net
荒涼とした砂漠ワールドで世紀末人斬りRPGと拠点作りを楽しむスルメゲー
「Kenshi」
公式サイト
http://www.lofigames.com/
公式Twitter
https://twitter.com/KenshiOfficial
Steam版 販売ページ (日本語) \1,980 ※公式サイトからも購入できます
http://store.steampowered.com/app/233860/?l=japanese
英wiki
http://kenshi.wikia.com/wiki/Kenshi_Wiki
日wiki
https://www46.atwiki.jp/kenshi_steam/
前スレ
【世紀末村作り】Kenshi 【47スレ目】
https://egg.5ch.net/test/read.cgi/game/1530505525/
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ワッチョイが出るようにしてください -
820 名前: 名無しさんの野望 2018-07-13 01:57:01 ID:r6vKvLK3.net
[飢えた野盗女]
「ああ、そう言えば今日は何も口に入れていないや」
砂族にナワバリを荒らしたと難癖をつけられ、仲間もすべてやられた。
棍棒で足を砕かれ、下腹を九環刀で深々を刺された私もジエンドだ。
私も仲間も金目のものはおろか、僅かな食料さえも持っていなかった。
砂族たちはそれでも懐をまさぐり、女ならば胸を揉んだりするが仲間に置いて行かれないよう去っていった。
腹から溢れ出た血がうつ伏せに倒れ伏せた顔に流れ着き、終わりを意識する。
最後に浮かぶのは過去の思い出でも何でもなく飢えの苦しみだなんて。
...。
目が覚めた、見知らぬ天井を見上げている。
自分の体を確かめると包帯が巻かれ、ベッドシーツに寝かされている。
誰かが助けてくれた?
[奇妙なよそ者]
「やあ、目が覚めたかい?」
男はそういうと包みを寄越してきた、開けると干し肉の塊だった。
何日ぶりの食事だろうか、何も考えずがっついた。 -
821 名前: 名無しさんの野望 2018-07-13 01:57:49 ID:r6vKvLK3.net
[飢えた野盗女]
「助けてくれたのね、ありがとう。リーダーは助かったかしら?」
[奇妙なよそ者]
「君たちのリーダーかい? まさか。助けたのは君だけだよ。」
助けたのは? 善意でもって助けられる仲間を助けたというのでは無いようだ。
こんな世の中だ、抗争で傷つき野ざらしにされ、そのままなら息絶える者を助け、奴隷にしたり慰み者にして欲望のはけ口に飼う者も少なくない。
警戒を強め、睨みつけると男はクスクスと笑った。
[奇妙なよそ者]
「いい目つきだな。さて、君の命を拾い上げたのには理由がある。」
寝ている間に四肢は動けるくらいに回復している、隙をみて全力で走ればなんとか逃げ切れるかもしれない。
上体を起こすと、ずしりと体が重い。
[奇妙なよそ者]
「ふふふ、足枷の代わりに鉄鉱石を入れた帯を巻き付けてある。」
驚いて外そうとすると、腕をはたかれた。
それが合図であったかのように男が殴りかかってきた。 -
822 名前: 名無しさんの野望 2018-07-13 01:58:22 ID:r6vKvLK3.net
[奇妙なよそ者]
「全く君達ときたら集団で襲いかかってくるから油断ならない、
そこで思ったんだ、もっと強くならなきゃなって。」
男の拳を数回躱す、戦いなれていないのか酔っぱらいをあしらうが如く容易だ。
これならと反撃を開始するが、石の重みでなかなか思うように戦えない。
[奇妙なよそ者]
「でね、襲われたあとハブの町に帰ろうとしたら君達が倒れてるじゃないか。
最後に一撃をくれた君が倒れているのを見た時には嬉しかったなあ。」
[奇妙なよそ者]
「うがあああああ!」
何度か反撃に成功するが、男は革製の服を着ているらしく大したダメージにはなっていないようだ。
鈍器や刃で命のやり取りをする世界で、素手で殴り合う奇妙な戦いであった。
勝てない、勝てる訳がない。
男は戦いの中で動きのキレを増して行った。
私も鉄鉱石の重みは慣れ、最小の動きで攻撃を躱すのはうまくなったが、男の成長の比じゃかった。 -
823 名前: 名無しさんの野望 2018-07-13 01:59:04 ID:r6vKvLK3.net
何日たったであろうか。
私の攻撃は全く当たらず、男の攻撃が数回あたり動けなくなる様になってしまった。
体中打撲の痣だらけになり、倒れ伏すと男は労るように看病し食料を与えてくれる。
そう言えば常に飢えていたあの頃と、今はどっちが地獄なんだろうか?
[奇妙なよそ者]
「もうそろそろ潮時だね、以前の装備と・・・数日分の食料あげる。
君のお蔭でだいぶ戦い方に慣れたと思う。
君も重い物を持たされて戦ったぶん、筋力や打たれ強さは上がった筈だ。
仲間はいないけどお互い強く生きていこうな。」
暴力で拘束しておいて何という言い草だ、だけど懐にどっさりと食料があるという安心感は悪くない。
いつ飢えで倒れても不思議ではなかったあの頃、集団で(持っている)奴から奪うくらいしか生きる術はなかった。
この男は強くなったかもしれない、だがいずれまた仲間を集めて撃ち倒せして何もかも奪えば良い。
私は全力で逃げ出した、お腹が満たされ筋肉もついたせいか足取りが軽い。
もう何も怖くない!
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